


島根不動産株式会社が管理する一人暮らし用マンション・アパートのご入居者の約半数は、広島工業大学生を始め、近隣の山陽女子短期大学生。これまで、フツーのお部屋とは違ったこだわりルームを手掛け、学生のみなさんに評価をいただいてきました。
第11弾のこだわりルームプロジェクトがスタート。学生さんの作りたいお部屋のイメージをグループごとにまとめていただきます。
キックオフミーティング
お部屋づくりについて意見交換
2023年6月16日(金)に開催された、こだわりルームプロジェクト第11弾のキックオフミーティングに学生さんが集いました。今回はお部屋のオーナー様にもお越しいただいて2班に分かれて意見交換するグループワークを実施しました。

グループワークでの意見
- ◎学生さんから出た意見
- お洒落な部屋に住みたい。
- 友達を呼べる部屋を造りたい。
- 棚を作ってみたい。
- キッチンを入れ替えたい。
少々予算オーバーな意見が飛び交いましたが、学生さんのお話をオーナー様は前向きかつ熱心に聞かれていました。終盤では予算の話になり、学生さんは予算配分の大切さも学びました。部屋作りを楽しく取り組まれた結果、グループワークは盛り上がり、15分間では足りずに時間延長するほどでした。


また、学生さんは第10弾のプロジェクトのお部屋の模型も熱心に見ておられ、自分も模型を作ってみたいと興味を持たれていました。最後に JCD センターの方や学生さんより「これまでに造った部屋の入居者さんの住み心地や感想を聞きたい」とご要望がありました。
物件見学・プランニング
お部屋を見学
今回プランニングするお部屋は、洋室6帖にトイレ別の全身シャワールーム付の単身向けのお部屋です。

中間発表会
2023年8月7日(月)にこだわりルームプロジェクトのプランニングの中間発表会を開催。今回は、スライドの発表後にディスカッション形式の審査員講評を試みました。
1グループ

建築デザイン学科 1年
上田花音さん 篠原知優さん 庄野美玲さん 舛田唯花さん
持山梨帆さん 森菜由希さん
建築デザイン学科 2年
松本美咲さん
- 「韓国カジュアルなお部屋
- シンプルだけれども緑のある部屋。
- 浴室:開けやすい扉に変更。大きな鏡の設置と壁面の一部をリラックスできる木目に。
- 韓国カジュアルの3つのポイント(①天然素材、②淡い色、③シンプル)を取り入れる。
2グループ

建築デザイン学科 1年
光家侑香さん 板東美月さん 本田渚さん 秋山美紗樹さん
建築工学科 1年
中西晏弓さん
建築デザイン学科 2年
歌田楓佳さん 佐々木優菜さん
- 「海をモチーフとしたお部屋」
- 広島工業大学の学生が居住することを考え、男女誰でも住めるお部屋に。
3グループ

建築デザイン学科 1年
秋吉ひなさん 石原綾乃さん 金子優舞さん 蓮井心結さん
食品生命科学科 1年
小林優良さん
建築デザイン学科 2年
岡本珠羽さん 佐々木美羽さん
- 「ウッド調の温かみのある部屋」
- 浴室:鏡を横長に大きくし、収納スペースを設ける。
- 魅せる収納を部屋の随所に設置し、男女だれでも住める部屋にする。
4グループ

建築デザイン学科 1年
諌山葉音さん 鈴川沙都さん 渡邊晴香さん
太田紫菜さん 肥後涼子さん
建築デザイン学科 2年
本田のどかさん 山根佑咲奈さん
- 「ぬくもりのある暮らし」
- 一人暮らしは楽しいけど寂しい時もある。それを感じさせない実家のような温もりのある空間を表現。

プレゼンテーション
各グループのプレゼンテーション
2023年10月13日(金)。こだわりルームプロジェクト弟11弾のプレゼンテーションが開催されました。
各グループによるプレゼンテーションと、参加者によるリアルタイムでの評価集計が行われました。

1グループ
「Korea feel style
白と緑」
建築デザイン学科 1年
上田花音さん 篠原知優さん
庄野美玲さん 舛田唯花さん
持山梨帆さん 森菜由希さん
建築デザイン学科 2年
松本美咲さん
こだわりPOINT
韓国スタイルをイメージ
部屋が広く見える白を基調とし、植栽で自然溢れる豊かな生活を。
- 植栽
ブレーカー、コンセント付近、バルコニー窓際両サイド、リラックス効果を得られるように。 - 玄関
全体が暗い印象で床の色が浮いていたので、壁・棚を塗装し、床に大理石調のシートを貼る。 - トイレ
棚を取り入れることで収納の便利性を高める。 - リビング
ドアを撤去し洗練したイメージに。窓にはタテ型ブラインドの採用。 - 照明
玄関の照明はガラスで作られたペンダントライト(水の揺らぎを再現したようなもの)
1グループのプレゼン資料はこちらから 建築デザイン学科 1年
光家侑香さん 板東美月さん
本田渚さん 秋山美紗樹さん
建築工学科 1年
中西晏弓さん
建築デザイン学科 2年
歌田楓佳さん 佐々木優菜さん
こだわりPOINT
プロジェクトの部屋は広工大生が住むことが多いので、女性だけでなく男性も住むことを想定。
- 洋室
海をイメージした青をアクセントカラーにした壁。床はグレーのフローリング。収納棚は洋室の角に青が映える白色。扉はカーテンにすることで開放的に。 - 照明
海を連想させるペンダントライト。 - シャワー室
洋室と同じようにアクセントカラーの青を入れる。 - 玄関
後ろの壁をブルーに。棚は木で暖かみのある雰囲気に。
2グループのプレゼン資料はこちらから建築デザイン学科 1年
秋吉ひなさん 石原綾乃さん
金子優舞さん 蓮井心結さん
食品生命科学科 1年
小林優良さん
建築デザイン学科 2年
岡本珠羽さん 佐々木美羽さん
こだわりPOINT
男女問わずだれでも。
- 玄関
靴箱は扉をなくしてオープンに。
棚の板を調節可能。奥の壁の色はグレー系で靴が見やすい色に。 - キッチン
物置スペースをなくしてキッチンスペースを広くとる。下のオープン部分にローラー付きの収納を設置。壁は木製の食器棚にして見せる収納にした。 - リビング
壁の一面にアクセントカラー(淡い青緑色)。
床は黄色みがかった木目のクッションフロア。
魅せる収納。
クローゼット横にマグネットボードを設置(メモを貼れる)。 - 照明
ウッドバー×ホワイトカラーのシーリングライト。 - トイレ
壁一面の色を淡いグレー系に。奥の壁に木製の棚を配置。
3グループのプレゼン資料はこちらから建築デザイン学科 1年
諌山葉音さん 鈴川沙都さん
渡邊晴香さん 太田紫菜さん
肥後涼子さん
建築デザイン学科 2年
本田のどかさん 山根佑咲奈さん
こだわりPOINT
楽しいようで時に寂しい一人暮らし。そんな気持ちを感じさせない。
実家のような温もりのある空間を表現。
- 玄関
見せる収納、フックで傘などを整頓。 - トイレ
上棚収納、手すり、手置き。 - シャワー
一面グレー、縦長グレー。 - キッチン・洗濯
空間広く使う、上棚、食器棚。 - 洋室
引き戸、クローゼットを外す、ウォールラック、ブラインド。
淡い色で全体を統一、お部屋のコーディネートがしやすい。 - バルコニー
ウッドデッキタイル、人工芝、裸足で歩ける。
4グループのプレゼン資料はこちらからプレゼンテーションを終えて

表彰式
第11弾の最優秀賞を発表
2023年10月23日(月)に開催した、こだわりルームプロジェクト第11弾の表彰式では、島根不動産のスタッフが協議のもと選定した最優秀賞の発表と、プロジェクトに取り組んでくださった各グループの学生の皆さんへ感謝状の贈呈を行いました。
最優秀賞は3グループに決定!
4グループの中から最優秀賞に選ばれたのは、3グループの「ウッド調の温かみのある部屋」に決定!
「ウッド調の
温かみのある部屋」

1グループ、2グループ、4グループのみなさんには感謝状を贈呈しました。

1グループのみなさん

2グループのみなさん

4グループのみなさん
お部屋完成
ウッド調の温かみのある部屋
2024年1月
《ウッド調の温かみのある部屋》
温かな風合いをまとったウッディな空間演出と充実した収納スペースで、男女だれでも住める部屋に。

学生さんに
聞いた完成したお部屋のポイント
- コンセプトは、ウッド調の温かみのある部屋。魅せる収納を部屋の随所に設置して住みやすさとオリジナリティを表現できる楽しさを演出し、男女だれでも住める部屋に。
- リビングには淡い青緑色のアクセントカラーのクロスと、黄色みがかかった木目のクッションフロアで温かさを演出。
- リビングには充実した壁面収納を設け、住む人の個性を引き出すだけでなく、実用性を兼ね備えた可動棚にした。
- キッチンは下部のオープンスペースにローラー付きの収納を設置し、上部の木製カウンターで更に収納力にこだわった。
- トイレは、扉を開けた目線の先にアクセントクロスを貼って、上部に木製の棚を設けて、デザイン性と収納力にこだわった。
- マグネットボードを設置して、大学のお知らせやバイトのシフト表など、マイ掲示板として活用できるように。

カウンター下に自由度の高い可動収納と上部に2段の固定棚を設置
クロスと木目調で落ち着くデザインに

収納内容によって高さ調節できる棚

壁を傷付けないマグネットボード

魅せる収納との使い分けで収納上手に

ガラスシェードを通した光が輝くスポットライト
お部屋完成までの様子
学生さんがお部屋の施工の一部を行いました!
プロジェクトを終えて
プロジェクトを終えた学生さんの声
最優秀賞3グループの皆さんのコメント
建築デザイン学科2年 岡本 珠羽さん
プランを考えることから施工体験まで様々な体験ができ、とても楽しい活動でした。また、施工体験など普段の授業では体験できないことにも携わることができ、全体を通してとても実りのある1年になりました。
建築デザイン学科1年 石原 綾乃さん
様々なアイデアを出し合って考えたものが形になっていく過程を経験出来て楽しかったし、学ぶことができました。普段ではなかなかできない体験に携わることができてよかったです。
建築デザイン学科1年 蓮井 心結さん
自分たちでいちからプランを考え、実際に施工まで体験することができてよかったです。一つ一つこだわって決めていったものが形になったとき、とてもうれしかったです。
建築デザイン学科1年 秋吉 ひなさん
こだわって考えたものが形になって楽しかったです。様々な班の意見やアイデアで自分の力にもなり、貴重な体験になりました。
建築デザイン学科1年 金子 優舞さん
自分たちで考えたものを実際に形にすることはなかなかできることではないので貴重な体験になりました。
食品生命科学科1年 小林 優良さん
班で考えたデザインを実際に形にすることができてよかったと思います。貴重な経験ができました。できた部屋を使ってくれる方がいるのがすごいと思いました。
1グループの皆さんのコメント
建築デザイン学科2年 松本 美咲さん
みんなで考えてプレゼンテーションをし良い経験になりました。また、完成した物件が見違えるような素敵な部屋になり、実際に形にできて達成感がありました。
建築デザイン学科1年 上田 花音さん
プランを考えることから施工体験まで様々な体験ができ、たくさん学べたことがありました。実際に施工している側はたくさん考えることがあるのだと知りました。
建築デザイン学科1年 篠原 知優さん
グループになっていろいろな意見を出し合って部屋のデザインを考えるのが楽しかったです。
建築デザイン学科1年 庄野 美玲さん
アイデアが形になるところを目に見えて実感できていい経験になりました。普段関わることのない方と協同したり、専門的な話ができてよかったです。
建築デザイン学科1年 舛田 唯花さん
先輩や同級生と共同で作業をし、大変なところもありましたが皆で一つのことをやりきるという達成感を味わうことができとても良い経験になりました。
建築デザイン学科1年 持山 梨帆さん
グループで部屋のインテリアなどをデザインするのはとても楽しくてやって良かったなと思いました。また、島根不動産の方々にさまざまなご意見を頂いてとても勉強になったのでまた来年度も意欲的に取り組みたいです。
建築デザイン学科1年 森 菜由希さん
自分たちで自由に空間をデザイン出来て、協力しながら進めていくことで楽しみながら成長できたと思います。
2グループの皆さんのコメント
建築デザイン学科2年 佐々木 優菜さん
実際に企業の方と話すことができるのは普段ないのですごくいい経験ができてとても良かったです。
建築デザイン学科2年 歌田 楓佳さん
グループで話し合ってプランを考えることが楽しく、中間発表などでアドバイスをいただきながら進めることができ、とても貴重な体験になりました。選ばれたチームのアイデアが実際に施工され、素敵な部屋が完成して、使われていくことが嬉しく思います。
建築工学科1年 中西 晏弓さん
中々自分だけではデザインの幅が広がらなかったのですが他の人の意見をきくことで視野が広がり良い経験につながったと思います。来年はもっとよいデザイン案を出していけるよう努力したいと思います。
建築デザイン学科1年 秋山 美紗樹さん
グループで話し合って部屋を考えるのは楽しかったです。完成の部屋を見て、より綺麗になり広々として見えて素敵だと思いました。
建築デザイン学科1年 板東 美月さん
グループで話し合い、コンセプトに沿って部屋のデザインを考えるのはとても楽しかったです。こういうデザインにしたいという理想と、設備や構造、コスト面などの現実とを照らし合わせて、実現可能か不可能かを考えるのも貴重な体験でした。施工体験では壁紙などをはがして、普段は見ることのない部分を見ることができてよかったです。
建築デザイン学科1年 本田 渚さん
グループで話し合って家具や小物にもこだわって部屋のデザインを考えるのは楽しかったです。完成した部屋を見て、考えた部屋が形になるのはとても貴重だと思いました。
建築デザイン学科1年 光家 侑香さん
グループでの話し合いが進むにつれてお部屋のコンセプトやイメージが固まっていくのが考えていて楽しかったです。考えた案が形にならなかったのは残念ですが完成した部屋を見ると達成感があり、選ばれていなくても頑張って良かったと思いました。
4グループの皆さんのコメント
建築デザイン学科2年 本田 のどかさん
実際に施工までできる体験はめったにないので、とても貴重な経験ができました。ぜひこれから多くの人に入居して欲しいです。
建築デザイン学科2年 山根 佑咲奈さん
授業では生徒や先生に向けて発表することが多いですが、こだわりルームPJでは、企業の方に向けてプレゼンテーションができるのが、とても貴重な経験でした。実際に施工体験できる点や考えたものが実現する点は授業ではないことなので面白かったです。
建築デザイン学科1年 諌山 葉音さん
班で出し合ったアイデアを最終的には合わせたりして、良いものができたと思います。実際に使ってもらえることはすごいことだなと思いました。
建築デザイン学科1年 太田 紫菜さん
自分では考えないようなアイデアを知ることが出来て勉強になりました。
建築デザイン学科1年 鈴川 沙都さん
考えたデザインが形として残って、そこで暮らしていく人がいるというのはとても素敵ですごいことなんだなと改めて感じることができました。学生の時期からを「形になる」を体験できて多くのことを学ぶことができました
建築デザイン学科1年 肥後 涼子さん
色んな人が出した案がひとつになってそれが形になるという貴重な体験ができて良かったです。
建築デザイン学科1年 渡邊 晴香さん
学校の授業では、設計をして図面などでプレゼンテーションをするまでしかできなかったですが、こだわりルームではそれを形に残す、というさらに先まで経験できたことが一番心に残っています。そこに住む人の暮らしを考え、来年も力を入れて取り組んでいきたいと思います。
第11弾こだわりルームプロジェクトに参加した学生さん達へのメッセージ
◆広島工業大学 環境学部 建築デザイン学科 准教授 光井 周平 様 より

今年度で第11弾となるこだわりルームプロジェクトは、昨年度に続きデザイン提案から施工体験までを通して学生が関わることができました。私は2020年度の第8弾からこのプロジェクトに関わらせていただいて今年で4年目となりますが、これまでで最も学生とオーナー様、島根不動産の皆様との意見交換が密にできた回になったように思います。学生たちにとっては、自らが考えたリフォーム提案が実現するという体験以外にも、入居者のニーズ、オーナー様のご希望、予算や施工上の配慮事項などについてディスカッションができたことが、日頃の授業では学ぶことができない貴重な体験になったものと思います。学生たちの取り組みを応援してくださったオーナー様、現場で学生の提案を形にしてくださった職人の方々、そしていつも学生たちの活動を温かく、熱意を持って支援してくださる島根不動産の皆様に改めて深く感謝申し上げます。
◆広島工業大学 工学部 環境土木工学科 准教授 田中 聖三 様より

各グループの案はどれも「こだわり」が多くプレゼンの完成度は甲乙つけがたいものだったと思います。その中でも最優秀賞は施工性や現実性をより考慮していたのではないかと思います。(とはいえ、施工も大変だったとお聞きしますが...)マグネットボードの設置などの細かなアイディアも良かったと思います。「理想」と「現実」のすり合わせが体験できたことは、大学の講義ではなかなか得られない経験だったと思います。今後の学びや社会で今回の経験をぜひ活かしてください。