「依田勉三の生涯」という本を読みました。
あまり知られていませんが、北海道の開拓のために「晩成社」を結成、27名を率いて明治15年に、静岡県から十勝地方の現「帯広市」に入植した人物です。
当時の十勝は未開発。原生林が生い茂り、当然機械もなく、わずかな土地の開墾にも多大なる労力を要する過酷な環境の下、全身全霊を捧げ、現在は日本屈指の農産業発展の地の礎を築きました。
日記をもとに書かれた本書を読むと、想像を絶する当時の悲惨な状況が忍ばれます。
しかし、決して諦めない強靱な意志が、ついに道を切り拓いてゆくことを、その生涯をもって示した偉大な人物です。
感動しました。